「資格取得が金融機関の出世に有利な理由」でも触れていますが、自身の専門性の証明や、希望の部署への異動を実現するためにも、資格取得はキャリアアップの有効な手段になります。
また、入社後に評価される資格を学生時代に取得できれば、就職活動において非常に有利になりますので、学生においても一読の価値はあるかと思います。
基礎的資格
会社によって資格取得を奨励されるものの、取得したからといってそこまで評価されない資格です。言わば、金融機関で勤務する際に必要な運転免許的な資格です。
就職活動を控えた学生としては、金融機関への就職の向き不向きを確認する意味でも勉強する価値はあるかと思います。
■日商簿記検定(3級・2級)
金融機関で勤務する以上は、基本的な会計知識や財務諸表を分析する能力が求められるため、取得することが望ましい資格です。
3級は会計初学者でも数ヶ月あれば合格できると思いますので、学生時代に取得したいところです。2級は、工業簿記も試験範囲に含まれますが、入社数年の間に取得したいところです。
■宅地建物取引士
不動産関連法規に関わらず各種の法律系試験の登竜門的な位置づけにありますので、法務や融資関連業務に関わる方には有用な資格となります
■FP技能士
ファイナンシャル・プランニング検定とも言われており、リテール向け業務に従事する方には有用な資格になります。
応用資格
応用資格は、社内でステップアップするにも、転職するに際してもアピールできる資格になりますので、積極的に取得したい資格です。
とりわけ、若いうちに応用資格を取得すると、数多い同期の中でも目立つことは間違いありません。
■証券アナリスト
証券投資理論・財務会計・経済学の基礎から応用まで学習することができます。資産運用業務に従事するなら必須の資格と言えます。
金融知識のない方には取っつきにくい試験ですが、難易度自体は難しくありません。入社3年以内には取得したいところです。
■中小企業診断士
経営コンサルティングの専門家としての唯一の国家資格になります。
経営理論・マーケティング・財務会計・人事戦略・生産管理・IT等、企業経営に必要な知識を体系的に習得できる資格で、日本版MBAとも言われています。
企業分析・与信先の評価に役立つため、取得すると金融機関で評価されます。
■米国公認会計試験(US-CPA)
米国各州が認定する公認会計士の資格です。財務会計・商法・監査論等を英語で学習することになります。
昔は米国でしか受験できませんでしたが、現在は日本でも受験できるため、日本人の受験者数は増加しています。
社内でのキャリアップや、金融機関以外の転職にも有利な資格ではないでしょうか。
■米国証券アナリスト(CFA)
米国の証券アナリスト試験になります。レベル1~3までありますが、合格率は40~50%と英語さえ読めれば難しい試験ではありませんが、金融機関での評価は高い資格になります。
転職市場でも評価が高く、外資系の金融機関への転職も可能になると思います。
■税理士
金融機関の人でも学習している人が多い資格です。簿記論や財務諸表論がありますので、自己研鑽的に学習する人が多い資格ですが、最後まで合格している人は見たことがありません。
合格すれば独立も含めたキャリチェンジが可能な資格でしょうが、科目数も多く合格は困難な資格ではないでしょうか。
その他スキル
■英語
英語が出来るだけで評価される訳ではありませんが、英語ができないことで業務の幅を狭めてしまうため、ある程度は出来るようにしたいですね。TOEICでは800点ほどは取得したいところです。
■ゴルフ
ゴルフは営業では必須のスキルになります。営業だけではなく、社内のゴルフコンペ等を通じた社内人脈構築には有効なツールになりますので、ゴルフは出来るようになりたいですね。