英文ファイナンス用語集

英文ファイナンス用語【M】

投稿日:2017-06-11 更新日:

▼目次

  1. Manegement Buyout
  2. Margin Call
  3. Marketable Securities
  4. Mean

Manegement Buyout

Manegement Buyout(マネジメント・バイアウト)とは、M&Aの取引形態の一つであり、経営陣による企業買収とも言われ、MBOと略される。企業の事業部門や子会社等の経営陣が、事業の継続性を前提に本体企業から株式等を買い取り、経営権を得て独立する手法である。

日本においても上場企業の非公開化(上場廃止)の手段としてMBOが用いられており、ワールドやすかいらーくが代表的な例である。

【類義語】Leveraged Buyout

Margin Call

株式の空売り等の信用取引をする際には、担保として証券会社に証拠金を差し入れなければならない。Margin Callとは、損失が発生したことにより、証券会社に追加で差し入れる証拠金のこと。証券会社が追加で証拠金を要求することも同様に、Margin Callと呼ぶ。

株価がどこまで下がれば、Margin Callを受けることになるか、具体的な計算方法は以下の通り。

P:当初株価、initial margin:当初証拠金比率、maintenance margin:最低証拠金比率(信用取引を継続するために必要な株式時価に対する証拠金の割合)

Marketable Securities

Marketable Securities(市場性のある証券)のB/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)の計上基準は以下の通り。

定義(保有目的) 有価証券の評価(B/S計上) 未実現損益(※)の考え方(P/L計上)
Held-to-maturity(HTM) 満期保有 Amortized Cost(償却原価) 認識しない
Trading securities 売買目的 Fair Value(時価) Unrealized gain or Unrealized lossとして、P/Lに計上
Available-for-sale(AFS) 保有期間定めず、売買可能 Fair Value(時価) Unrealized gain or Unrealized lossとして、B/S上のStock holders’ equityの部に計上

P/L上の純利益には計上せず、Comprehensive income(包括利益)で認識

※未実現損益:期末時点のFair value(時価)とB/S上のBook Value(簿価)の差額のことで、正の場合はUnrealized gain、負の場合はUnrealized lossという。まだ証券は売買されておらず、その利益はUnrealized(未実現)である。

Held-to-maturity(HTM)

Held-to-maturity(HTM)とは、満期まで保有する目的で有する債券のこと。B/S上はAmortized Cost(償却原価)で計上する。また満期まで途中売買しないため、価格変動による未実現損益は、P/Lに影響しない。

尚、Security(株式)には「満期」という概念がないため、当分類には該当しない。

Trading securities

Trading securitiesとは、売買目的で有する債券・株式のこと。売買による利ざやを稼ぐために保有することから、B/S上はFair Value(時価)で計上し、価格変動による未実現損益は、P/Lに影響する。

Available-for-sale(AFS)

Available-for-sale(AFS)とは、保有期間を定めず、売買可能な目的で有する債券・株式のこと。Held-to-maturity(HTM)にも、Trading securitiesにも当てはまらない場合の分類で、日本の簿記では「その他有価証券」と言われる。

売買可能なため、B/S上にFair Value(時価)で計上することは、Trading securitiesと同じだが、価格変動による未実現損益は、P/LではなくB/SのStock holders’ equity(自己資本)の部に計上する。

 

Mean

Meanとは、平均のこと。計算方法の違いにより、以下3種類がある。

意味 概要、用途等
arithmetic mean 算術平均(相加平均) 全ての値の合計を値の数で割って計算する。
harmonic mean 調和平均 逆数の算術平均を求めてから、その逆数をとって計算する。率や比率の平均をとるときに使う。
geometric mean 幾何平均(相乗平均) 全ての値を掛け合わせて、その積のべキ根(値の数nならn乗根)をとることで、計算する。複利計算等、掛け算で変化する変量の変化率を扱う場合は、幾何平均が望ましい。

【関連】median:中央値、mode:最頻値
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