関数電卓(Texas Instruments BA II Plus)の使い方
CFAには関数電卓の使用が必須で、規定により認められているのは2種類の電卓です。
- Texas Instruments BA II Plus
- Hewlett Packard 12C
ここではTexas Instruments BA II Plusを例に、関数電卓の使い方について、説明したいと思います。ちなみに、私はAmazonで購入しました。
製品公式サイトからガイドブックをPDFでダウンロードできるほか、無料で使い方を説明している動画サイトもあります。「細かいところまで英語で読むのは面倒臭い」「CFAに必要な最低限の操作が分かれば良い」という方は、以下を一読頂ければ充分かと思います。
【初期設定】表示桁数を変換しよう
何も設定しない場合、画面の表示桁数は$に合わせて小数点2桁になっています。以下の順に入力して小数6桁ほどにしておきましょう(最大8桁まで設定可能です)。
〔2ND〕〔FORMAT〕→〔6〕〔ENTER〕
【Fixed income】債券価格を計算してみよう
例えば、額面100、満期まで10年、クーポン利率(Coupon)5%、年払、利回り6%の債券価格を求める場合、電卓に以下の順に入力します。
100〔FV〕10〔N〕5〔PMT〕6〔I/Y〕〔CPT〕〔PV〕
結果、画面にPV = -92.64と表示され、現在の価値である債券価格が分かります。
以下、入力した際の操作と画面表示を纏めています。
操作 | 画面 | 備考 |
100〔FV〕 | FV = 100.00 | Future Valueとして、満期の償還額を入力 |
10〔N〕 | N = 10.00 | 期間(キャッシュインの回数)
満期まで10年、クーポンが半年払の場合は、20と入力 |
5〔PMT〕 | PMT = 5.00 | 毎年払われるクーポンを入力
額面×利率=100×0.05=5 |
6〔I/Y〕 | I/Y = 6.00 | Interest Rate / Year %単位で入力 |
〔CPT〕〔PV〕 | PV = -92.64 | Present Valueとして、債券価格が表示
投資は-(マイナス)、回収は+(プラス)表示 |
同じ条件の債券の利回りを計算したい場合は、6〔I/Y〕 の代わりに-92.64〔PV〕を入力して、最後に〔CPT〕〔I/Y〕と入力します。すると、画面にはI/Y = 5.99と表示され、最終利回りが分かります。
100〔FV〕10〔N〕5〔PMT〕-92.64〔PV〕〔CPT〕〔I/Y〕
〔CPT〕の前に条件を入れていくときは、どれから入れても同じ結果が出ます。