CFA(米国証券アナリスト)

CFA・レベル1の試験概要

投稿日:2017-01-15 更新日:

ここでは、LevelⅠの試験概要と学習のポイントを説明します。

LevelⅠの試験概要

英語が苦手でも戦えるが、スピード勝負

試験は午前と午後に3時間ずつ行われ、3つの選択肢から正解を選ぶマークシート式の問題が120題出題されます。

択一問題のため、英語に自信が無い方でも「読み書き」の「読み」が出来れば合格が狙えます。しかし、3時間で120題を解きますので、1問1分30秒(90秒)で解く必要があり、素早く問題を読み解いていくスピード感が求められます。

範囲は広範、「広く浅く」、そして「確実に」押さえる

次に試験範囲についてです。CFA協会によると、各Levelにおける出題科目と配点割合は以下の通りとなります。

科目

Level1

Level2

Level3

Ethical and Professional Standards 職業倫理

15

10-15

10-15

Quantitative Methods 計量分析

12

5-10

0

Economics 経済

10

5-10

5-15

Financial Reporting and Analysis 財務諸表分析

20

15-20

0

Corporate Finance コーポレートファイナンス

7

5-15

0

Equity Investments 株式

10

15-25

5-15

Fixed Income 債券

10

10-20

10-20

Derivatives デリバティブ

5

5-15

5-15

Alternative Investments オルタナティブ投資

4

5-10

5-15

Portfolio Management and Wealth Planning ポートフォリオマネジメント

7

5-10

40-55

合計

100

100

100

出題科目は10科目と多めですが、LevelⅠは基礎的な事項が中心となります。各科目を「広く浅く」押さえておくことがポイントです。

また、「確実に」理解して押さえていくことも重要です。

というのは、証券アナリスト等の日本の試験では、問われる項目に対して、キーワードを覚えていれば解ける問題(What?)が多いのに対して、CFAの試験では理解を問われる問題(So What?)が多いと感じるからです。

例えば、在庫の評価方法を問う場合、日本では、FIFO=先入先出法(古いものから先に売る)、LIFO=後入先出法(新しいものから先に売る)と覚えておけば解ける問題が多いのに対して、CFAでは、インフレ状況下で売上原価が高くなるのはFIFOとLIFOのどちらかを答えるような問題が出題されるようなイメージです。

そのため、ただ暗記に頼るだけでなく、理解の部分も非常に重要だと感じました。



Level Ⅰの学習ポイント

得点源にしたい4科目

LevelⅠは10科目全てを「広く浅く」学習していく必要がありますが、中でも得点源にしたい科目は以下4科目です。

  1. Ethical and Professional Standards
  2. Financial Reporting and Analysis
  3. Equity Investments・Fixed Income

1.Ethical and Professional Standards

配点比率が15%と高い割に、ある程度常識的な感覚で解ける問題が多いので、他の科目と比べて少ない学習時間で高得点が狙えます。試験ではこの科目が最も英語文量が多いのですが、職業倫理に照らして状況や行動の是非を答えるという性質上、出題ケースも限られてきますので、問題演習を繰り返すことで処理スピードも向上します。

2.Financial Reporting and Analysis

配点比率が20%と最も高い科目です。社会人の方は、簿記3級等の資格取得または実務を通じて、日本の会計知識がある方が多いと思います。その知識を土台として、国際会計基準(IFRS)や米国会計基準(USGAAP)での会計処理を覚えていくことで、スムーズに学習を進められる科目です。

3.Equity Investments・Fixed Income

この2科目は証券分析の基本、かつLevelⅡ、Ⅲでも高配点で出題されるため、LevelⅠの段階でぜひとも得点源にしたい科目です。他科目と比べて暗記項目が少ないのも特徴で、株式や債券の仕組み、評価方法を理解することで得点が稼げる科目です。

レクタングル大

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-CFA(米国証券アナリスト)

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