管理人は、大手金融機関にて10年以上もの間、新卒採用を行ってきました。10年も採用担当を行っていると、採用したくなる学生と、そうでない学生には大きな違いがあります。
このサイトでは採用担当者の視点で就職活動に関して解説していきたいと思いますので、金融機関志望の学生は確認頂きたいと思います。
また、金融機関に関わらず、日本の伝統的な大企業であれば、何れも同じ様な視点で学生を見ていると思いますので、金融業界を志望しない学生においても、ご一読頂ければと思います。
また、就職活動を始めたての学生など金融業界に詳しくない方は、まずは「金融業界の概要(銀行・証券・保険)」、「金融業界の年収」、「金融機関の職場環境(雰囲気・恋愛事情)」をご一読ください。
金融機関に入社する方法
ここでは、新卒採用を前提に金融機関に入社する方法を説明します。中途採用等、金融機関に転職する方法は、「金融機関への転職」に記載予定です。
新卒採用で金融機関に入社するには、まず、以下の二点を理解しておきたいところです。
- 採用コース:総合職or職種別(コース別)採用
- 採用方法(オープン採用orリクルーター採用)
■採用コース(総合職or職種別採用)
総合職採用は一般的な採用方法で、内定後に本人の適正を踏まえた上で配属先を決定します。その後の異動においても地域や職種も限定せず幅広な業務経験を積みながらキャリアアップを図ります。
職種別採用とは、入社前から配属する部門を決定した上で採用を行います。業務の高度化や専門化が進展しており、能力と適正を持った人材を確保したいという企業側のニーズが高まっているからだと考えられます。また、学生側としても最初から希望の配属先に配属されるというメリットもあります。
■総合職採用のポイント
総合職採用では、入社後に本人の適正を踏まえた上で配属先を決定するため、配属先も全国各地の支店・支社から本社や本部勤務になるかは、入社前には分かりません。
証券会社や保険会社は最初から本社や本部勤務配属になる可能性もあるかもしれませんが、銀行(メガバンク)の場合は、大抵の人が最初の数年間は支店配属になります。
総合職採用で入社する場合には、自分の希望ではない部署への配属となった場合にも、少なくても数年間は頑張る覚悟をしておかなければなりません。
ちなみにですが、メガバンクに就職した友人が、支店勤務時代にATM故障時の機械音を聞くだけで、ATMのどの部分が故障しているかが分かるほどにATMに精通するようになったと自虐的に語っていました。
しかし、その友人は支社からの異動でも希望の部署にはいけず、銀行を退職してしまいました。
■職種別採用(コース別採用)のポイント
職種別採用は、入社前から配属する部門を予め限定した上で、採用する方式です。入社後は、特定の部門で専門性を高めながらキャリアアップすることができます。
支店や支社に配属されることはなく、本部の中枢部門を渡り歩くため、出世街道を歩むことが約束されていると言っても過言ではありません。
職種別採用の例ですが、
- メガバンク:三菱東京UFJ銀行(グロールCIB、戦略財務会計等)、みずほ銀行(グローバルコーポレートファイナンス、グローバルマーケット&アセットマネジメント等)
- 証券会社:野村證券(インベストメント・バンキング、グローバル・マーケッツ、リサーチ)
- 保険会社:東京海上(アクチュアリー、資産運用)、第一生命(アクチュアリー、クオンツ)
あたりが有名なところでしょうか。