Level1の勉強法〜独学か予備校か
CFALevel1の合格に向けて、『独学で学習を進めるべきか、予備校に通うべきか』悩まれる方も多いのではないでしょうか。日本ではTACが講座を開設しています。
それぞれメリット・デメリットがありますので、自分の知識レベルと状況で判断すると良いと思います。
結論、私は『独学』で学習を進めました。
独学のメリットは、以下2点だと思います。
- 時間的制約が少ない
- 学習に掛かる費用が比較的少ない
一方で、予備校に通う場合は、
- ファイナンスや会計を全く学んだことがない方でも、効率的に学習出来る
- 一緒に合格を目指す仲間が出来、モチベーション維持に繋がる
といった点が、メリットになります。
全くファイナンスや会計を学んだことがない、または仲間がいると頑張れる方は予備校を選択されたほうが効率的ですし、仕事や子育て等で忙しく、講義に通うことや纏まった時間を取ることが難しい方は、独学で良いと思います。
尚、CFAを受験する方は、証券アナリストやUSCPA(米国公認会計士)資格を既に保有されている方が多いと思いますが、そのような方は独学で問題無いです。
Level1の勉強法〜独学の教材
試験を申し込むと公式教材(電子書籍も選べます)を入手出来ますが、分量がとても多いため、殆どの受験生はスタディ・ノートと呼ばれる要点を纏めた教材を別途購入しています。
最も有名なスタディ・ノートは、Schweser社のものです。Schweser社はCFAを専門に扱う米国の予備校で、日本でも多くの受験者が使っている印象です。
また、Schweser社のほかには、AdaptPrep社が2013年からCFAのオンライン講座やテキストを扱い始めており、web教材も少しずつ増えているようです。
AdaptPrepは無料でコンテンツの一部を使ってみることが出来るため、一度試してみることをオススメします。講義映像は英語なので少し難しいかもしれませんが、個人的には、タイマーがセットされていたり自分が解くのに掛かった時間を確認することが出来る問題演習が良さそうだと感じました。
私が購入したのは、SchweserNotes Packageというものでパッケージ商品の中では1番安く、各科目のスタディ・ノート5冊と問題集Practice Exams1冊が主なセットになっています。
Level1の勉強法〜独学の教材(日本語編)
いきなり英語の教材はちょっと…という方は、きっかけとして日本語で書かれた参考書を使ってみるのも手だと思います。日本語で書かれたCFA向けの参考書はあまりないのですが、筑波大学の大野忠士教授が数冊出版しています。
- CFA受験ガイドブック[レベルⅠ]
- CFA受験のためのファイナンス講義 計量分析編
- CFA受験のためのファイナンス講義 経済編
- CFA受験のためのファイナンス講義 株式・債券・デリバティブ編
うち、私はCFA受験ガイドブック[レベルⅠ]を購入しました。この本は各科目の重要な項目を日本語で説明しており、
- 試験のレベル感を把握する
- 予め日本語の解説書で概要を理解しておくことで、英語教材の読み込みに必要以上に時間を掛けてしまうことを避ける
という2つの点で有用でした。
また、纏めノートを自分で作るのが面倒だったため、この教材に覚えるべきことや補足を書き込んで使っていました。
Level1の勉強法
アウトプットを中心に学習を進めました。特に、Level1は10科目と範囲が広いことが特徴です。1科目ずつ完璧に学習していくことは難しいので、出来るだけ期間をあけずに各科目に着手していくという点でも、アウトプット中心の学習法がマッチしていたと思います。
以下、私が行った勉強法の大きな流れとなります。
①試験範囲や難易度の把握〜敵を知る
まずは、CFA受験ガイドブック[レベルⅠ]を読んで、各科目の重要ポイントを日本語で確認していくことから始めました。分からない単語があっても内容を調べる等して深入りすることはせず、各科目で何が問われるのか重要なポイントを掴むことが目的です。
また、Schweserの問題集Practice Examsを眺めても、同様の目的は果たせます。Practice Examsを使う場合は、解答を横に置いてどのようなことが問われているのかチェックするのみにとどめましょう。キーワードとなる単語だけでも紙に書き出していけば、大体同じようなことが聞かれているということに気づけると思います。
②アウトプット中心の学習
Schweserの問題集Practice Examsを使ってアウトプットしながら学習を行いました。
具体的には試験問題を解きながら、分からない箇所や間違えた箇所について、スタディ・ノートで確認するという方法です。スタディ・ノートには解説と章末にまとめ問題もついていますので、自分が理解出来ていない科目はスタディ・ノート確認+まとめ問題も解く等、科目や項目に軽重をつけて学習しましょう。
③模擬試験
試験1ヶ月前には、模擬試験(Mock Exam)を受講して、試験当日に向け時間配分を確認しました。
当日は、午前3時間、昼休みを挟んで午後3時間、問題を解き続けるという体力的に厳しい試験です。また、午前と午後で出題範囲は変わりませんので、頭を切り替えて午後に臨むということが出来ないのです。
模擬試験は日本CFA協会が主催していて、実際の試験の雰囲気に近い形で、当日の雰囲気や時間配分の難しさを感じる良い機会だったと思います。
(東京でしか開催していませんが、教材はSchweserのMock Examなので個人で購入すればオンライン等で受験可能です)。
模擬試験受講後は、記憶があやふやな部分やきちんと理解出来ていない部分を補強すると同時に、3時間で問題が解けるように時間を測って問題演習を行いました。
合格に向けて効率的に勉強するためには?
合格するための具体的な勉強法は、「CFA(米国証券アナリスト)」で書いています。
また、私自身あれば便利だと思った「CFAによく出る英単語を日本語で解説する用語集」を作りました。これで調べものの時間が削減され、勉強を効率的に進められるはずです。