中小企業診断士

中小企業診断士・1次試験対策:2次試験を見据えた対策

投稿日:2016-12-30 更新日:

2次試験を見据えた戦略的対策

診断士試験は2次試験の合格が最終目標であり、2次試験の合格を見据えた1次試験対策が合格への近道になります。

具体的には、2次試験の事例科目に直結する

  • 「企業経営理論」
  • 「財務・会計」
  • 「運営管理」

の強化が重要になります。それ以外の、

  • 「経済学・経済政策」
  • 「経営法務」
  • 「経営情報システム」
  • 「中小企業経営・中小企業政策」

に関しては、60点を目標に最低限の学習に留めてください。繰り返しになりますが、最終目標は1次試験の突破ではなく、2次試験の突破ですので。

次に、さらに戦略的な学習方法を考えていきます。2次試験科目である「企業経営理論」、「財務・会計」、「運営管理」の学習が重要になるとお伝えしましたが、その中でも最重要科目は何かということです。

答えは、圧倒的に「財務・会計」が重要です。理由は1次試験の知識・計算力が2次試験に直結するからです。

「財務・会計」が苦手の受験生は多いですが、「財務・会計」が苦手では、1次試験は問題なくても、2次試験を突破することはできません。

ですので、苦手意識を払拭するためにも、1次試験対策において徹底的に「財務・会計」を鍛えてください。

一方で、「企業経営理論」や「運営管理」に関しては、2次試験でも出題されますが、深い知識ではなく、与件文を踏まえた分析力・思考力・論述力が問われます。

ですので、1次試験の学習が「財務・会計」ほど効果的ではありません。

「財務・会計を制するものは、診断士試験を制する!」と言っても過言ではありません。

全科目・一発合格のすすめ

1次試験は科目合格制度があるため、(多くの受験予備校でも謳っているように、)複数年に分けて着実に科目合格を積み重ねることが、1次試験突破の近道か思われるかもしれません。

ただし、私は科目合格を最初から目指すべきではないと考えており、少し無理をしてでも全科目一発合格を目指すことをおススメします。

理由は、全科目受験の場合には、不得意科目があっても得意科目の貯金でカバー可能となるからです。

逆に、科目合格で不得意科目だけの受験になった場合には、不得意科目で確実に60点を超えなければいけなくなり、逆に難易度が上がってしまうと考えています。

平成28年度の1次試験の様に、現役のシステムエンジニアでも60点をとれない「経営情報システム」や、司法書士でも60点をとれない「経営法務」だけを残して、60点を確保するのは容易ではありません。

1次試験は7科目と範囲が膨大で困難な試験ですが、7科目あるからこそ、不得意科目と得意科目でバランス良く得点することで、合格が可能となる試験だと思います、

では、全科目・一発合格に必要な要素は何かというと、
・得点源科目を作ること
・アウトプット重視の効率的な学習をすること、

の2点に尽きると考えています。これらの具体的な方法に関しては、「1次試験対策:詳細編」を参照ください。

レクタングル大

レクタングル大

-中小企業診断士

執筆者:

関連記事

中小企業診断士:資格概要と合格率・難易度

管理人の中小企業診断士の受験経験(2回目の受験で合格)を踏まえた、中小企業診断士試験の実態を綴りますので、資格取得を検討している方は参考にしてください。 中小企業診断士とは 経営コンサルティングに関す …

中小企業診断士・1次試験対策:独学か予備校に通うべきか

これまで、1次試験突破に向けた勉強法についてお伝えしました。 ここでは、1次試験を独学で学習すべきか、受験校で学習すべきかに関して、検討してみたいと思います。 ちなにに、私の場合は受験を決意してから本 …

中小企業診断士・2次試験対策:事例Ⅳ対策とおススメ書籍

事例Ⅳは、事例Ⅰ~Ⅲとは異なる対策が必要になりますので、個別に対策を記載しておきます。 「意思決定会計講義ノート」は必須 元試験委員の大塚宗春氏の著書である「意思決定会計講義ノート」は絶対に購入して、 …

中小企業診断士・2次試験:必須アイテムー電卓・蛍光ペンー

ここでは、試験対策に(特に2次試験)必要なアイテムに関して紹介しておきたいと思います。 ■電卓 まずは、電卓になります。1次試験では電卓の使用は認められておりませんが、2次試験においては事例Ⅳでは必須 …

中小企業診断士・2次試験:口述試験の内容・難易度と対策

1.口述試験の内容 ここでは、2次試験の筆記試験合格後に実施される口述試験の対策に関して、内容や対策に関して説明したいと思います。 ■口述試験の実施時期 2次試験の筆記試験を合格した受験生が、最後に受 …