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Callable bond
Callable bond(コーラブル債)とは、投資家から予め決められた価格で、償還期限前に買い戻すことが出来るオプションがついた仕組債(straight bond + written call option)のことである。投資家にとっては、繰上償還のリスクがある一方で、同期間の債券よりも高いクーポンを得られるメリットがある。
期限前償還出来る時期により、「ワンタイムコーラブル(オプションの権利行使が1回)」「マルチコーラブル(権利行使を複数期日設定)」と分類される。
【類義語】Puttable bond
CAPM
CAPM(資本資産評価モデル)とは、マーケットのリスク・リターン情報を用いて、個別株式の資本コスト(要求収益率)を算出する方法のことである。ノーベル経済学賞を受賞したW.sharpeが提示した。
債権者が要求する収益率を示す負債の資本コストは『金利』となるが、株式の資本コストは明確には規定されていない。したがって、CAPMは、多数の株式で成り立つマーケットの情報を使って、株式の資本コストを求める。
CAPMの具体的な計算式は以下の通りである。
rを株式の資本コスト(要求収益率)、Rfをリスク・フリーレート、Rmはマーケット全体の収益率とする。
βは個別株式のリスク尺度を指す。一般的に、消費財メーカー等景気変動の影響を受けにくい企業のβは低く、金融業やIT業等景気変動の影響を受け易い企業のβは高い傾向にある。
Cashflow Statement
Cashflow Statement(キャッシュフロー計算書)とは、現金の収支を示した財務諸表のことで、営業、投資、財務のそれぞれの活動によりどれだけのプラス、マイナスがあり、それらを足し合わせて手元に現金がいくら残っているかを表すものである。
具体的には、以下のi〜ⅲ全てを足し合わせたものが「現金収支」=B/S上のCash and cash equivalents(現金及び現金同等物)の前期末との増減、と一致する。
- Cash Flow from Operations (CFO):営業活動によるキャッシュフロー
- Cash Flow from Investing(CFI):投資活動によるキャッシュフロー
- Cash Flow from Financing(CFF):財務活動によるキャッシュフロー
USGAAP(米国会計基準)とIFRS(国際会計基準)でどのキャッシュフローに当たるかが異なる科目があるため、注意が必要。
USGAAP | IFRS | |
Dividend paid(支払配当金) | CFF | CFO or CFF |
Interest paid(支払利息) | CFO | CFO or CFF |
Interest income(受取利息) | CFO | CFO or CFI |
Convenience Yield
Convenience Yieldとは、コモディティにおいてunderlying asset(現物)を保有することによる得られるメリット(配当やクーポン等から得られる利益を除く)のこと。
例えば、石油の供給が減るなか需要が急に増えた場合、先物契約するよりも現物を保有していた方がメリットがある。
先物と現物の価格差は、『保管コスト+金利コスト- convenience yield』により説明出来る。convenience yieldがコスト(保管コスト+金利コスト)よりも大きい場合は、現物を保有するメリットがコストを上回るため、backwardation(逆鞘)状態という。一方で、convenience yieldがコストより小さい場合は、contango(順鞘)状態と呼ぶ。
Covered call
Covered call(カバードコール)とは、株式現物買いとcall optionの売りを組み合わせたオプション戦略のことである。Covered callの損益図は以下の通り。
株価が上がった場合に、株式の値上がり益とcall optionの損失が相殺されて、call optionの価格(プレミアム)分だけ利益を得ることが出来る。
【類義語】Protective put